ロンドンの旅案内







ロンドンの英国に於ける地図



さて、ロンドン市内の中で
気軽にカントリーサイド気分を味わうには
やはり広い公園とカントリーハウス&ガーデン!

ロンドンに居ても中心地から30分も地下鉄に乗れば
(そんな時もオイスターカードのみ使用でOK!)
1日たっぷりとのんびりできます

そんな場所の一つにナショナルトラスト保存歴史的プロパティ

ナショナルトラストが管理している英国中に広がる保存地区、建造物、ガーデンとありますが、
以外と車でないと行けない場所が多く、
公共交通網のみ足とする旅行者にとっては
そんな場所を訪れるのは結構大変・・・

しかし、今回ご紹介したい場所は
地下鉄駅からも徒歩圏内(と私は思いますが・・・)でもある
Osterley Prak&House

前回に引き続きメインとなる
「知られざるロンドンのオアシス」とも言われる
マナーハウスとガーデンをご紹介いたします










〜 オスタリー・ハウス 〜
HOUSE


オスタリーハウス全景
オスタリーハウス全景


この堂々とした邸宅は
16世紀に銀行家トーマス・グレシャムによって建造されました
(彼はエリザベス1世の金庫番?とも言われています)

当時エリザベス1世も訪れたことがある、という記述が残っているほど
素晴らしいマナー・ハウスでした

それから約200年後の18世紀に
ロバート・アダムにこのマナー・ハウスの改装を依頼したのは
チャイルド銀行のオーナー・フランシス・チャイルドでした
(この名前からピンと来るように・・・ロスチャイルド家につながりますね・・・
つまりこの時代からすでにイングランドでは“銀行家”)

この裕福な銀行家一家が所有するには
ロンドン中心地からも近く、
また社交場としての豪華さや
ロバート・アダムがその手腕を発揮した室内装飾は
当時のチャイルド銀行の財力を示すには充分過ぎるほどの
素晴らしいカントリー・ハウスを見て取ることができます

この館にある家具や調度品は国の文化財として
ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館が管理しています

先ずは室内の装飾、様子をご覧くださいませ


ドームのような玄関ホールを抜けると
最初に入ることの出来る部屋
「THE EATING  ROOM」

デコラティブな室内は来客が訪れた時に通される部屋になります

淡いピンクに塗られた壁にエメラルドグリーンの装飾は明るい印象を与えてくれます
全て一つ一つの手描きだそうです

次ぎに進むのは長い廊下のような
「THE LONG GALLERY」

ロング・ギャラリー
ロング・ギャラリー


展示されている絵画の数々


“銀行”の元となった東インド会社へのお茶船

ロング・ギャラリーから次ぎの間へ「THE DRAWING ROOM」

18世紀の正餐はその後
男性と女性はそれぞれに分かれた部屋で寛ぐ・・というものでした

次ぎの部屋はその女性達の部屋
「THE DRAWING ROOM」です

THE DRAWING ROOM
女性らしい温かみのある部屋



一つ空けた次ぎの部屋は豪華な天蓋つきベッドの間
「THE STATE BEDCHAMBER」

左の天蓋付きベットは1776年にロバート・アダムによって設計されたもの

天蓋がベルベット、カバーはシルクという豪華なものです

アダム設計の天蓋つきベッド
“Adam's design for the state Bed”
天井画
“Angelica Kauffman”作天井画


進む次の間は最も印象深い部屋でした

「THE ETRUSCAN DRESSING ROOM」
この壁紙はロバート・アダムお抱えの装飾家の手描き作品

そして、左下写真暖炉の右手側面に置かれた椅子は
アダム自身がデザインした椅子です

部屋の暖炉
この暖炉は装飾で実用ではありません
右の椅子はアダムデザイン
壁の絵
壁に描かれた女性図 一つ一つ手描き

天井画
見事なこれも手描きされた天井画
窓からの風景
この部屋の窓からの風景 正面の公園

進む廊下にはロバート・アダムの紹介、
そして東インド会社での航海で財を成した
ロスチャイルド家が東洋から持ち帰った中国の工芸品の数々が見ることができます

ロバート・アダム
ロバート・アダムの紹介と押したリー・ハウスの関係
東洋の工芸品
東洋から持ち帰った工芸品の数々漆塗りの見事は屏風?


そして、「THE ENTRANCE HALL」は古代ローマ風の彫像を配した玄関ホール
正面入り口から入った場所にあります

この部屋のデザインは全てロバート・アダムによるもの
当時としては都会的で洗練された部屋になっています


エントランス・ホール
グレーと白に映える彫像が現代でも都会的です


次ぎは正面右手翼の真ん中の部屋
「THE LIBRARY」

図書室
図書室の壁が書棚になっています
壁に描かれた絵画
入り口ドアの上に描かれた宗教画

この部屋は壁が書棚となっていて、
この部屋もアダム自らデザインしたネオ・クラシカル様式とされています


正面がパークに面した明るい部屋は
「THE BREAKFAST ROOM」

朝食の間
部屋の中央に置かれたオルガン(?)

家族が揃って朝食を取ったり、音楽を楽しんだり・・・
特にはお客をこの部屋で招いたり・・という日常を楽しむための部屋


ここから上階の3階へ進むと住居部分になります

チャイルド家について
チャイルド家について


家族はもちろん、ゲストと為のベッドルームなどが展示されています


チャイルド家のディナープレート

チャイルド家の当主の天蓋つきベッド
上左写真は1720年代に中国で描かれた図柄を
チャイルド家が東インド会社で作らせたディナープレート

右はチャイルド家当主の天蓋つきベッドのデコレート部分
当時のシルク刺繍をそのまま残して展示しています


暖炉の上の花
マスター・ベッドルームの暖炉の上に小花が飾られていました


そんな小部屋を幾つか見学した後の経路は一気に1階へ、となります

1階(グランドフロア)に戻ってきますが、
その1階には最初の玄関ホールを通り過ぎる順路で進むのは
この館の「生活部分」

最初の部屋はこの家の当主チャイルド家についての展示物がある部屋や

資料室
チャイルド家やこの時代についての資料室


「THE SERVANTS' HALL」


使用人の部屋「SERVATNTS」


そんな部屋と同じフロアにあるのが
「THE WINE AND BEER CELLARS」


ワインとビールの貯蔵部屋
光の入らないワインとビールの貯蔵部屋


やはりワイン、ビールという貯蔵部屋の近くには
最も興味深いのは当時のまま残されている
「THE KITCHEN」
ここは1階の建物の中でも張り出したような正面から見ると左翼にあたります
館の中でも明るくて広々とした部分に造られています


貯蔵食品棚
瓶に張られた名前は様々な貯蔵食品

ハーブ
料理に欠かせないハーブ類

竈&オーブン
大きな竈&オーブン

調理台
野菜や肉などの調理台

食器棚
チャイルド家の日常使用のプレート達
皿洗い場
「THE SCULLERY」皿洗い場

館の反対側にある図書室や朝食部屋の二つ分を占める大きさなので
ここで大勢のコックやメイド、下働きの女中さん達の
おしゃべりが聞こえてきそうな・・・明るい場所になっていました

尚、この館の中のトイレはこの一角にあります
広々とした白と赤の市松模様の床が歴史を感じさせました

女性トイレ
女性トイレに置かれた花


さて、大きな館を一周した後は
お天気と時間が許せばお勧めなのは
この館のお庭です





但し、見学・入場に別料金がかかるくらい・・・広いです・・

ガーデンへの入り口
館の入り口お隣にあるガーデンの出入り口







〜 ガーデン 〜
THE GARDEN


広大な敷地でもあるこのガーデンは当初は牧場でした

小川と池、湖が点在していたので放牧をするには適した場所でもありました

しかし、1760年代には庭として芝生や木々の選定など
自然なままを残しつつも一家の庭として
池、小川、湖を整えてく作業に進めることになりました

18世紀後半にはこの庭の最も魅力にさせたのは
この地に住む多くの水鳥や野生動物達でした

しかし、チャイルド家相続人でもあった
サラ・チャイルドがこの時期からフラワーガーデンを始めとする
ガーデンハウス、オランジェリーをガーデナーとして生まれ変わらせていきます
(残念ながら実質のデザインしたガーデナーは名が残っていません)

ガーデンマップ
広大な庭は自然を生かしつつ手を加えられたもの

先ずは入り口から入って順路に沿って歩いていくと
美しいボーダーガーデンが続きます


ボーダーガーデン
Dickie's Border Garden


そして、18世紀後半にサラ・チャイルドが手がけた
フラワー・ガーデンへと続きます


ここは館に近い場所の1画で正しくこの庭のために区切られたスペースです
「MRS.CHILD'S FLOWER GARDEN」

花々が咲くフラワーガーデン 矢車草が満開
Mrs.Child's Flower Garden


女性らしい優しい色合いの花々が見ることができました
自然の花のみならずハーブ類も多く
花壇を歩くのはとても香りの良い空間になっています


ここからは館をの望むこともできます

フラワーガーデンからの館
ここに置かれたベンチでのんびり過ごす親子にいました


そして、このフラワーガーデンの比較的近くに
瀟洒なガーデンハウスが見えてきます

「THE GARDEN HOUSE」

THE GARDEN HOUSE
半円形のガーデンハウス

中はグリーンの鉢が沢山保護されていました
温室効果があるのか?は解りませんが・・・レモンも可愛らしく実をつけていました

そして、このガーデンハウスを眺めるような位置は広い芝生と
大きなオークの木々が点在しています

「THE AMERICAN GARDEN」

大きな樫の木
アメリカンガーデン


広いこの庭を歩いていると
目印ともなる順路や説明書きがあります

その中ですでに現在はないこの庭を象徴する代表的なオランジェリーがありました

「ORANGERY」

庭の案内板
今は無きオランジェリーの案内板

このオランジェリー(オレンジ栽培の温室)は
第二次世界大戦のロンドンの落ちた空襲で現在は跡形もありません

アメリカンガーデンを横切っていくと
もう一つ小さな霊廟が見えてきます
「THE TEMPLE OF PAN」


18世紀に造られたチャイルド家とゲスト達が神殿として祭った小さな建物


芝生の綺麗な場所で小さな子供達を連れた
若いお母さん達のピクニックを眺めながら
広いアメリカン・ガーデンを歩きます

大きな樫の木の向こうにガーデンハウスが望めます

ガーデンハウス

そして、そろそろ閉園時間も迫り、
出口方面へと歩を進めました


出口手前に続く小道で
面白い形の樹がありました

どうやらこのガーデンで1番古い樹のようです
「Oriental Plane Tree」



どうやらトルコかイランから来た(東洋)プラタナスらしい、と・・・

The Oriental Tree
直訳すると「東洋の樹」

こんな実がなっていました!

プラタナスの実
可愛らしい実

たっぷりと歩き回った庭は
その日お茶でいただいたスコーンのカロリーを消費してくれたに違いありません



そろそろ閉園時間となってきました

ガーデンの切符売り場

すでにガーデン入り口の切符売り場は閉店です

元来た公園と湖を眺めながら帰路につくことにしましょう!

湖
“白鳥の湖”!


さて、長いページになってしまいましたが、
いかがでしょうか?

是非機会がありましたら
1日のんびりと過ごすにはお薦め場所です

ロンドン滞在中に街に息苦しくなったら
深呼吸をしにどうぞ!









【Farm Shop】


ファームショップ


オスタリーパーク&ハウスの最初のゲートから
アイスクリームショップまでの間は
一直線に伸びる道を数十分ほど歩いてきました

その道を真ん中に一方は乗馬クラブ
(往路は乗馬クラブ側歩道を歩き、
復路は反対側を歩きました・・つまり牧場側)
もう一方は広々とした牧場でした


牧場
乗馬クラブの反対側は広ーーーい牧場です 
白い牛達 結構良い香りを発していました
振り返り“何見てんだよ”とガンつけられてしまった・・・


その最初のゲートから次ぎのゲートまでの間に
1軒のファームショップがありました

行きにその緑の看板がとても気になっていましたが、
欲しいものがあっても旅行者である故
食べ物素材品は中々買うことができません

帰りに見るだけでも・・・と楽しみにしていました

早速看板を左に折れると
ありました!小さなお野菜、花達です!


ファームショップ
コの字型に野菜や花、1軒のりっぱな八百屋さんです!

果物はないけれど、
ここに住んでいる農家のおじさん一家が全て作ったお野菜です!


色鮮やかな野菜
 

小さなキャベツ&カリフラワーの種類も沢山!

葉物と日本では高級アーチィーチョーク

ポテト様々


美味しそうな元気な野菜ばかりで
買って帰りたかったけれど・・・それも悲しいかな・・・
明日は帰国日、という最後の日
キャベツ抱いて飛行機載せてくれないよな〜・・と思いながら、
そうだ!
アンの御みやげにしよう!と思いつき、
選んだのが、元気な色のひまわりを一束と卵




これもおじさんの飼っている鶏のものだそうだ!

スーパーマーケットでも買ったことがなかった卵ぱっく

パッケージも可愛くて、
持って変えたかったけど・・・悲しいかな・・・
すでにパンパンのトランクはこんな小さなパックすら余裕がもうなかった・・・

実物の代わりに記念に写真に撮りました!

卵パッケージの裏面

そして、卵を見ていたらハンコが押してあったので
・・・?・・と卵のパッケージ蓋裏を見たら
表示の説明がありました

右の卵の赤いハンコは
これから察するに英国の農家でその農家のIDNo.11218

きっとオスタリーパーク内での農家のおじさんのID番号だっ!
こうしてイギリスでは卵1個でも生産者が解るようになっているんだ

作った人の顔が見える元気な野菜や卵に嬉しくなった帰り道でした

アンが翌日最後の朝食に
その卵を出してくれたことは言うまでもありませんでした










長い2ページに渡り
お付き合いいただき、
本当にありがとうございました





訪れたのが夏の7月でしたが、
車も人も多いごった煮のロンドンの喧騒を離れ
広々とした空間への1日は本当に気持ちと体の深呼吸ができた場所でした

これからの季節はちょっと寒いのですが、
お天気が許せば是非!お薦めです



公園内で出会った今回の旅No.キュートだった子
仔犬の“タイガー!”(名前)




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